専門外来

心不全

「心不全」とは、「心臓が悪いために息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気」のことです。心筋梗塞、心房細動、心筋症、弁膜症などの心臓疾患を背景に、心臓に負担がかかると息切れやむくみの症状が現れます。一度心不全を発症すると、息切れのため日常生活が制限され、急な症状増悪のため入退院を繰り返しやすいという特徴があります。寿命にも大きく関わる疾患です。

リウマチ

人の体には、外から入ってくる細菌やウイルスに対抗するために免疫細胞がつくられています。その免疫細胞が間違って自分の体を攻撃してしまう病気の一部を「膠原病(こうげんびょう)」といいます。膠原病の中で、免疫細胞が自分の関節を攻撃してしまう病気を「関節リウマチ」といいます。

おもな症状は「朝のこわばり」「関節の痛みや腫れ」です。

朝のこわばりは、朝起きたときに関節の動きが悪く、手を握ることが出来なかったり、足が思うように動かなかったりする症状です。症状が重いと1日中続くこともありますが、日中に動いたりしているうちにだんだん症状は改善してくることが多いです。
関節の痛みや腫れは全身の色々な関節におきます。それは患者さんおひとりおひとり、おこる場所は異なります。手や手指だけではなく、肩、肘、ひざ、足、足指・・ひどいときは顎関節にも痛みや腫れがでることもあります。
こういった症状をがまんして、治療を行わずに過ごしてしまうと、関節の骨や腱の炎症がひどくなってしまい、将来的には関節の変形を起こしてしまいます。

ACP

ACP(アドバンスケアプランニング)という言葉を聞いたことはあるでしょうか。「人生会議」という言葉で表されることもありますが、これは急な病気を発症した際に、「どんな治療を受けたいか」、または「受けたくないか」を事前に相談し、計画しておくことです。
急性期の病院で患者様とお話していると、「延命治療」は受けたくない、という言葉をよく耳にします。この「延命治療」を受けたくない気持ちは十分に理解できます。
ただし、気をつけなくてはならない点は、「集中治療」と「延命治療」を混同して考えている患者様もいるということです。呼吸困難で搬送された際に、挿管(口から肺に直接管を挿入することです)をし、人工呼吸による呼吸サポートが必要となる患者様がいます。挿管、人工呼吸治療というのは、「救命」のために行う集中治療の一部であり、命が助かりもとの生活に戻ることが目標ですから、本来は「延命治療」ではないのです。しかし「口から管をいれることは延命治療だから受けたくない」とおっしゃる患者様(ときには医療者)がいることも事実です。
当院のACP外来では、「集中治療とはどんなものか」、「延命治療との違いは何か」などといったことをテーマに議論を深め、いざというときにどんな治療を希望するのか、計画していきます。
命に関わる大事なお話ですので、一度ですべてが決まるというものではなく、時間をかけて、機会があるごとに相談していくべきものです。
治療に関する意思決定がなされれば、それを事前指示書という形で書類にまとめることも可能です。
スマートフォンアプリに、この事前指示書を常に携帯しておくことも可能となります。
ACP外来に興味がある方は、受診の際やお電話にて予約をお願い致します。